hkoba blog

プログラマーです。プログラミング言語ミーハーです。ツッコミ歓迎です。よろしくどうぞ(能代口調)

odc2019 聞きに行ってきました

odc2019 (オープンデベロッパーズカンファレンス) に初めて行ってきました。非常に勉強になりました!

www.ospn.jp

聞けたトーク

(本当は朝から行きたかったのですが、うっかり宅配便の受け取り予定を入れてしまって…お昼からに…)

日本語入力の危機を乗り越える インプットメソッド・フレームワークとかな漢字変換に訪れている課題とその対策

私も Fedora Linux を使っていて日本語入力には日々お世話になっているので、動向把握のために行きました。

  • これまでは GUI ツールキットと日本語入力フレームワークの組合せは GTK_IM_MODULE や QT_IM_MODULE を通して選択可能だった。 xim / uim / ibus / fcitx …
  • 今後は Gtk4 や Qt5? 等々が直接 ibus を話す方向に進んでいる、とのこと。ibus (protocol? api?) がデファクト標準化しつつある模様。
  • 最新の DebianGnome が Wayland ベースになった際に、従来の /etc/X11/... の仕組みが使われなくなり、 日本語入力が出来ない問題が起き、 im-config周りに変更を入れた
  • Waylandにはカーソル位置を取得する API が無い??(ゆえに変換ウィンドウの位置を制御できない??)

個人的には、 ibusデファクト標準の地位を得つつ有るらしい、という情報が一番有益でした。 Fedora ユーザーなので ibus をずっと使っているものの、他の仕組みに切り替えるほうが良いのかも?という迷いがずっと有ったので…)

運用ドキュメント2019 ~ 手軽にスピーディに継続的に保守するためのドキュメント入門~

私も職場での運用手順や開発関連のドキュメントをどう構築管理するのが良いか悩んでいるので聞きに行きました。非常に耳に痛い、有益な主張がてんこ盛りでした。流石にそこを本業にしている人は切れ味が鋭いなぁと。

そもそも運用ドキュメントとは何のためのものか?からストーリーが組まれていたので、議論について行きやすかったのも有難かったです。

運用ドキュメントのレベル

  • Lv0.記録: 事実であること(言語化)
  • Lv1.整理: 論理的に正しいこと(論理化) → 知る
  • Lv2.客観化: 客観的であること(抽象化) → 説明する
  • Lv3.脱属人化: 再現性があること(具体化) → 永続化

刺さったスライドを挙げていくと切りがないですが…

スライドに無い話も非常に興味深かったです。

  • 35歳の壁の話(固有名詞が出てこなくなる)とか。←言われてみれば自分もそうだったかも!
  • 運用ドキュメントを即興 shell script で組み立てる(組み立てられるように、パーツとなる文書を貯めていく)という話も驚きでした。
    • そして↑そういう事をするには sphinx が適している(というか include が大事)とのこと。やっぱりそうですか… (mdBook とかでも行けるかしら?)

懇親会も楽しかったです

libreoffice の方や opensuse の方が同テーブルでした。unix/linux の話が普通に出来るのは、やはり有り難いですね。(WindowsMac が支配的な世界だと、ちょっと肩身が狭くて…) (迷惑だったかもですが)私が仕事先のチームで何故 XWindow の業務環境を維持しているのかという話も聞いてもらえて。 前田薫さんにも Runnable Module + JSON CLI や自作テンプレートエンジンの話を聞いてもらったり。逆に TypeScript/Go/Python の書き味の比較の話を聞かせてもらったり。

他人に説明する過程で自分がその立ち位置を選んだ理由を明確化できるので、こういう対話の機会はやはり有り難いです。そして、自分の主張を予めブログにまとめておけば良かったなと反省したり…ライブラリーの添付マニュアルや(発表のスライドは書いて公開しても、ブログに書いてないものが多いなと)

というわけで、今後はもっとブログに主張を残そうと思います、はい。